「熊甲二十日祭の枠旗行事」として国重要無形民俗文化財に指定されている「お熊甲祭」ですが、いまだ新型コロナウイルス収束の目途がたたず、枠旗や神輿の巡行は、残念ながら中止となりました。久麻加夫都阿良加志比古神社で神事のみ執り行います。
新型コロナウイルスが1日でも早く収束し、来年こそは「お熊甲祭」が盛大に開催できることを、心より願っています。
お熊甲祭とは
「お熊甲祭」とは毎年9月20日に久麻加夫都阿良加志比古神社で行われる大祭です。19の末社から繰り出した神輿は、猿田彦や枠旗などとともに本社に参入します。
奉幣式では、鉦・太鼓に合わせて、猿田彦が境内いっぱいに乱舞します。お旅所では、枠旗を地上すれすれまで傾ける「島田くずし」と呼ばれる大技も披露されます。
祭り最大の見せ場「島田くずし」
「島田くずし」は枠旗を担ぎながら傾け、地面すれすれまで下げる技で、祭り最大の見せ場となります。「島田くずし」の島田とは、日本髪の「島田髷(しまだまげ)」のことで、その昔、枠旗の先端が見物していた娘の「島田髷(しまだまげ)」にあたり、崩れたことから「島田くずし」の名がつけられたなどと言われるが、お旅所である加茂原にサイカチの大樹が茂っていて、その下を通る時やむなく枠旗を傾けたことの名残ともいわれています。
男性は枠旗を満足に担ぐことが出来てこそ、一人前とされており、どの地区よりも立派な技を披露したいという気持ちで、真剣に枠旗を担ぎます。